折紙昆虫戦争


解　説
初期の昆虫折紙には脚が６本揃ったものは少なかった。材料のカドを折り出す作業が超難解とされていたからである．．．

バッタ


カドの自由な折り出しという問題は、あらかじめ折り始める前に紙の上に設計する、いわゆる設計折紙という手法によって解決されていった。最初に設計することによって脚のカドを出す位置や長さをコントロールすることができるようになったからである。それ以来、脚が６本や触角までもある昆虫が増殖しはじめることになった．．．
作品名 かぶとむしオス
作者 西川　誠司 フル画像23KB
図：折紙探偵団新聞20,21号
技法 不切正方形１枚
制作年 1992

設計によって作られた昆虫作品は無個性になりがちである。創作家達は自分の作品に＋αの他人と違う個性を求めるようになった。彼等は昆虫の残された特徴を洗いざらい分析し、それを自分達の作品に生かそうと努力した。でき上がった自信作は彼等の定期集会で比較され、破れた者はくやしい思いでその場を立ち去った。あるときその中の１人によって翼の生えたカブトムシという思いもよらない秘密兵器が皆に明かされることになった。折紙昆虫戦争の本格化である。この出来事以来、昆虫折紙と言えば翼が生えていなければいけなくなってしまった．．．

以下の作品群はそれら創作家達の苦しみ抜いた結晶作品である。どうぞじっくりご覧いただきたい。
作品名 飛ぶカブトムシ
作者 前川　淳 フル画像38KB
図：季刊「をる」別冊
　折り図集Vol.2
技法 不切正方形１枚
制作年 1993
作品名 アシナガバチ
作者 目黒　俊幸 フル画像37KB
技法 不切正方形１枚
制作年 1994
作品名 飛ぶクワガタムシ
作者 目黒　俊幸 フル画像32KB
技法 不切正方形１枚
制作年 1993
作品名 飛ぶバッタ
作者 西川　誠司 フル画像44KB
図：折紙探偵団新聞37号
技法 不切正方形１枚
制作年 1994
作品名 セミ飛翔
作者 川畑　文昭 フル画像26KB
図：季刊「をる」別冊
　折り図集vol.2
技法 不切正方形１枚
制作年 1994
作品名 飛ぶコーカサスオオカブトムシ
作者 目黒　俊幸 フル画像31KB
技法 不切正方形１枚
制作年 1993
作品名 威嚇するカマキリ
作者 前川　淳
技法 不切正方形１枚
制作年 1993
by Yo./Formatted by Na.&Ma.