おりすじ

「魔女屋敷で見た夢」 飯沢秀幸


その1 動機
 入会の動機(入信の動機に非ず)それは誤解からでした。
 はじめてハウスに来た日が例のM.M.昆虫戦争で盛り上がっている最中でちょうど前川さん目黒さんらが、新作の「飛ぶカブトムシ」等をもってみえたのです、これを早トチリし探偵団のこれが例会で毎週こんな事をしていると思いこんだ私はとんでもない人間の集まりだと感心し「自分にはついてけないけど人の作品を毎回見るだけでも刺激を受けて門前の小僧じゃないが他力本願で上達するのでは」と入会したのですが、事実は例会は月1回で内容も殆ど飲み会であったとは、でも、これもけっこうよくて、だいたい飲みながら折り紙の話しを出来る相手にお目にかかったのは生まれてこの方ここのメンバーくらいですものねぇそんなワケでほぼ毎回来ては飲んでだべっりつづけています。
 そして、1年数ヶ月たち、はじめて来た時に複合作品にあった偏見が吉野さんのスケルトン等で向こうの山にとんでいったり。設計の作品は誰が作っても同じようになると思い凝固していたのがそれぞれの個性・作風が表に現れるものだとわかりとけて流れたり。電脳による折り図が思っていた以上に浸透していたこと等々。
 折り紙の見方もかわり、入会はゴカイでもコウカイせずに今日に至っています。
その2 息切れ
 どうきとくれば次は息切れと言うわけで(紙面の半分で書き終わってしまった、日頃あまり書かないからなぁ)ちょっと蛇足ですが、自分の日常で折り紙にほんのすこし関係のある事をつけたします。
蛇足1 魚の骨はカレー味
白山の通称「遅いカレー屋」で自作の「魚の骨」をテーブルの上においてたところ皿とナプキンと一緒に下げられてしまう、・・・悲しい。
ウェートレスの目が悪いのかそれとも?
 数日後、文京区民センターにてやはりテーブルの上においてたらSさんに「背鰭つきの魚ですか」と言われる背鰭でなく骨なのに、・・悲しい。
 作品に問題があったのか!と今頃気づくわたしでした。
蛇足2 夢の折り紙 (夢といっても寝るときみるゆめです。)
 久しぶりにみたゆめは、料理の鉄人で対戦する夢で相手はなぜか周富徳、私の作品はカレー(実物の料理でなく折り紙作品)皿とライスは紙の裏でカレーは表で折りだしたもので、方や、周さんはラーメンのどんぶり(どんぶりのみ、これも折り紙)で雷文に底には店の名前入り、どうみても2色以上でている抗議しようとした私を制して周さん曰く、「君はあまい!」とそのどんぶりを開き始めた。
 両手いっぱいにひろげた紙は両面市松模様の4色刷りであった。
蛇足3 AKUMAのAKUMU
 また、夢の話しです新撰組に追われる夢で、周富徳が近藤勇になってやってっくる、逃げる私がふと気付くと5.6才の少女が紙を折っている良くみると前川さんの悪魔だ江戸時代になんで悪魔がとそのお下げ髪の女の子は前川さんの顔をしていた。・・髭も生えていた。
蛇足4 蛇足の補足
 蛇足1以降「魚の骨」を折らなかった私は、折り方をすっかり忘れてしまった。・・・大変悲しい。
 蛇足2は寝る前にみた「山折り折り太」のせいかもしれない。
 蛇足3は結果が怖いので夢判断しないように。

IIZAWA 1995 4/25