おりすじ
「折り紙はん、おおきに」 野間正路
○ 人づきあいが下手で、融通性ゼロの私が、長い教師生活を、何とかやっていけたのは、折り紙のおかげやと思うております。その理由は、
- 折り紙クラブを作って、こどもたちと、楽しい時間を持つことができた。(先生方、体が楽で、こどもが喜んで、金がかからん折り紙クラブを、ぜひやりなはれ。)
- 管理体制・同僚・PTA等のややこしい世界を抜けだして、忙しい仕事の合間に、紙を折る自分だけの世界に逃げることが出きた。
- どんな長い会議も、しょうむない講演会も、苦にならなんだ。 (なぜか、お分かりか)
○ ところが、そんな私が、退職した現在、人間関係が、広く、深くなっている……なんとけったいな話やおまへんか。それは、
- 地域の折り紙愛好グループとの交流。
- 大阪支部の皆さんとの、心あたたまるおつきあい。(ほんまでっせ)
- シンポジウムでの、世界中からの皆さんとの交流。そして、若い人たちと対等に話あう(相手は迷惑してはるが)こと。
- 各地の皆さんとの、郵便による作品、折り図のやりとり。
- 折紙探偵団の皆さんの優しい心づかい。(ほんまかいな)
○ 人間ぎらいの私が、今、こないに大勢の人と仲良くさせてもろうておるのは、「習うて楽しい、教えてうれしい、考えておもしろい折り紙」のおかげでおます。「折り紙はん、ほんまにおおきに!」
○最後に、大阪名物しゃれことばの「こんぴらはんの絵馬堂や」を折り紙界に捧げます。(意味は「天狗でいっぱい」)
NOMA 1990 10/5