第15回折紙探偵団コンベンション・吉野一生基金招待作家

4名のプロフィール


Eric Gjerde / エリック・ジャーディ

Eric Gjerde

Eric Gjerde/エリック・ジャーディ(USA)
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──折り紙を始めたのはいつですか。
子供の頃から折り紙をしていました。母から、折り鶴や蛙などの伝承作品を教えてもらい、紙で何かを作るのが大好きになりました。

──なぜ平織りを選んだのですか。
私が平織りを選んだのではなく、平織りが私を選んだのです。何年か前のことですが、ロバート・ラングの「鯉」の鱗を折っているとき、繰り返しのパターンに非常に興味を持ちました。そこからすべてが始まったのです。

──平織り以外の創作はしていましたか。
いろいろな意味で、私はまだ折り紙の初心者だと思っています。具象的な作品を折ったり創作したりできるようになることには興味がありますが、私の創造性の生産物は、そのほとんどすべてが、抽象的で幾何学的な造形にしぼられています。

──あなたのスタイルに影響を与えた折り紙作家は誰ですか。
私が自分の芸術的なスタイルを発展させるにつれ、ポール・ジャクソンやジャン=クロード・コレイアといった作家から影響を受けていることに気がつきました。また、藤本先生やクリス・パルマーの平織り作品にも多くを負っています。

──最近「Origami Tessellations」という本を出版されましたが、この本について教えてください。
この本が生まれる前の数年間、私はインターネットで、自分の作品や発見したことを発表していました。それを本にすることに興味を持っていたところに、出版者から本を書かないかという話があったので、一も二もなく「イエス」と答えました。本を書く過程で、折り紙の本がどのように作られるのかということについて非常に多くのことを知ることができたので、とてもためになる体験でした。

──今後はどんな作品を作ってゆきたいですか。また、どんな活動をしてゆきたいですか。
私は今、自然から触発された、有機的な形や構造を探求しています。もっとも興味深い構造やパターンを持っているのは自然物だと思うので、それを自分の折り紙作品で再現する方法を見つけたいと思っています。
折り紙のおかげで世界中の人々と友情を築くことができ、とてもうれしく思っています。近い将来、平織りコンベンションを開催したいと思っています。また、引き続きさまざまな折り紙イベントに参加して、平織りについて教えたいと思います。

──『折紙探偵団』115号「ペーパーフォルダーの横顔」より抜粋──

Stephan Weber / シュテファン・ベーバー

Stephan Weber

Stephan Weber/シュテファン・ベーバー(Germany)
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1963年 ドイツ ケルン生まれ。

「音楽学校にてクラシックギターを学ぶ。後にギターの教師となる。32歳の時に折り紙を発見し、同時にギターを中断する。ドイツ各地を歩き回り街頭で折り紙モデルを折り生計を立てる。夜は森に入りハンモックで寝泊り。街頭芸人として成功し5年前にチリの風光明媚な場所に小さなホテル「Casahexagon」を建て、自ら冬の間はそこに滞在していた。折り紙によってこのような川や森や山に囲まれた素晴らしい場所に家を建てられるなど夢にも思わなかった。残念ながらホテルは昨年の火山噴火により全壊してしまい、今又「街頭芸人」として生活しているが、折り紙作家として知られてきたので、その方面での仕事も忙しくなってきている。

ドイツの企業ジーメンス、アリアンツ等、多種の会社よりの依頼もきた。ザルツブルグのマスターズ・オブ・オリガミにも参加。会場での実演は好評であった。15年の折り紙歴の中で影響を与えてくださった方たちは、吉澤先生をはじめとし、ジョワゼル、フロデュレール、ジャクソンなど世界的に著名な折り紙作家である。

折り紙でもっとも興味を持っていることは、「表現力」である。そして、各部分の釣合いやリズム感、形や芸術性も必要な要素である。どのような折り方によって立体的表現が出来るのかを考え、しかも同時に真の折り紙の芸術性を求めていくのは大変難しく、しばしば自分の限界を感じる。街頭芸人だけでなく、アートメッセや市場、イベントなどにも参加している。

どうして私がコンプレックス的に考える時間が無いかと言うと、街頭で折っている時に人々が肩越しに私が犬や象を折るのを凝視していて、なるべく速く簡単で面白い作品を折らないといけないからである。そのような作品工程をDVDにもした。折り紙を知らない人々にもわかりやすく理解してもらいたいと思っている。」

Nguyen Hung Cuong/グエン・フン・クオン

Nguyen Hung Cuong

Nguyen Hung Cuong/グエン・フン・クオン(Vietnam)
作品集@Vietnam Origami Group's Forum

 ベトナムの折り紙作家。1989年生。

I created my first model in 1999. My early works were just modifications from someone else's bases. Until 2004, I started designing more complex models. In the same year, I met Hiba and joined VOG. Since then, I found that there are many potential talents who love Origami in Vietnam. Our skill got better and better by learning from each other.

I had an opportunity to read Robert J.Lang's "Origami Design Secret". The book showed me a lot of techniques and the way to think before designing something. I think it is one of the greatest Origami books. After ten years I have about 60 designs. May be it is not a great number, but I usually spend a long time to create a model. And I want to make sure that I tried my best for it.

I began folding when I was 6. In 1997, I have my first Origami book: "Prehistoric Origami" by John Montroll. I liked it very much. Then I sought for other Origami books published in Vietnam and folded as many as possible.

Tran Trung Hieu/チャン・チュン・ヒエユ

Tran Trung Hieu

Tran Trung Hieu/チャン・チュン・ヒエユ(Vietnam)
作品集@Vietnam Origami Group's Forum

 ベトナムの折り紙作家。

I folded the first model when I was four. In 1996, I found Mr Montroll's book "Prehistoric Origami" and bought it. I really love it.

When I graduated from university, I met Hiba and joined VOG website. Hiba talked a lot about origami and said that I could start designing my own model. I can learn and exchange my knowledge about origami to the others on VOG. Since then, I've designed over 70 models.

I love to fold dinosaurs, prehistoric animals, flowers, anime or game characters... Especially, I really admire Mr. Yoshino Issei's skeletons. If there is a change for me to meet him, I will call him my master.