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Robert Lang Mountain Fox

6月29日(火)


この日は、教育とセラピーにおける折り紙会議が開かれた。1991年バーミンガム、95年ニューヨークに続いて3回目になる。会場は、同じ大学の別の建物。会場でベーグルをほおばっていたら、ニューヨークで折り紙セラピーを実践している小林さんと会う。基調講演をするオランダのピーターさんを中心として、国際的な研究会が組織される予定もあるそう。

基調講演では、レイさんといっしょに資料を配る係りを仰せつかる。ピーターさんの話を聞いていると、今後の研究が楽しみに感じられる。第4回はヨーロッパでやりたいといっていた。

基調講演が終わったところで抜け出して、今度こそ公立図書館に行く。コピーをとりたい本のリストはすでに持っていたが、月曜日にゆっくりやろうと思っていたことを3時間程度で済ませなければならないので、昼食もあきらめて、とにかく急ぐ。本を借りるシステムが変わっていて、以前は名前と住所を書けば貸してくれたけれど、カードを作らないとだめだという。幸い、カードはすぐに作れた。コピーカードも買って、どんどんコピーをとる。

1962年のドイツ語の本を借りると、装丁がぼろぼろで、ばらばらにならないよう紙の箱に入れられている。こんな本をコピーさせてくれるなんて、アメリカは懐が深いと思いながら、最後の本をコピーしようとしたら、係員に呼び止められた。その本は古いから、自分でコピーをとってはだめだという。今までもっと古い本をコピーしていたのは、本当はいけなかったのか。

窓口でコピーの申請をすればいいといわれたけれど、時間もないし、どうしてもコピーが必要な本ではないので、あきらめて帰ることにする。時計を見ると、すぐに戻っても小林さんの講演には間に合わないので、図書館の売店をのぞいてから帰る。おもしろいものは置いてなかった。

会場に戻り、ジャンさんの講演を聞く。パソコンがなかなか動かず、パワーポイントなしで話しはじめる。内容は、リリアン・オッペンハイマーの折り紙教授法。次は堤さんのフレーベルについての講演。やたらに緊張している。ジュンさんの通訳付き。内容は、自分の創作に引き寄せすぎと思う。最後に、リチャードさん。彼はマイケルさんと「Origamido」スタジオを共同経営していて、そこでの活動を報告した。

堤さんの講演の最中、パウロさんから爆弾発言。なんと、フレーベル博物館から、フレーベル自身が折った折り紙を借りてきたという。すべての講演が終わったところで、見せてもらう。美の形は、勲章型だけでなく、座布団折り、二重座布団折りからの展開もあることを確認する。意外なことに、フレーベル自身は裏表同色の紙を使っていた。

会議はすべて英語だったので、日本人のほとんどは、この日は観光をしていたらしい。会議が終わったところで、日本人組と合流して、リトルコリアの焼き肉屋で夕食。そのあと、エンパイア・ステート・ビルに上る。前回上ったときは、霧で何も見えなかったけれど、今回はいい天気。夜景もいいけれど、昼間の方がおもしろそう。


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Nathan Geller Red Fox