第4回JOAS創作折り紙コンテスト結果発表

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過去のコンテスト


受賞者

コンベンション参加者、JOAS評議員による投票(JOAS賞2部門)と、おりがみはうす代表山口真氏による審査(はうす賞)の結果、以下のように決定しました。(敬称略)

JOAS賞 特別テーマ部門:「家族」

作品写真
「"Welcome to Our Family!!"」武田直樹

JOAS賞 干支部門:「ウサギ」

作品写真
「ウサギの頭像」豊村高志

おりがみはうす賞

作品写真
「ほうきに乗った魔法使い」中村楓(中学生)

受賞者には、記念の楯と副賞1万円(中学生以下には図書券)が贈られます。おめでとうございます。

JOAS賞エントリー作品と投票結果

投票方法

コンベンション参加者は1人1ポイント。JOAS評議員(および不参加の評議員より投票を委託された海外招待者)は1人10ポイント(配分可)を投票できます。

JOAS賞 特別テーマ部門「家族」エントリー5作品

ポイントは、3位まで発表しています。
作品写真
  • タイトル:「笑う胎児」
  • 作者:岡本和政

紙:150mm x 150mm/切り込み無し

応募コメント「顔を表現するために、目・鼻・口・耳を細く折り込んで表情をつくりました。へその緒を細長くするために、折り込みを工夫しました。/新しい家族の誕生というのは幸せであり、生まれるのを待ちわびている胎児を表現しました。顔も細かくつくったことで、笑った表情を出すことができました。」

作品写真
  • タイトル:「ウサギの家族」
  • 作者:各務均
  • 獲得票数:56ポイント(3位)

親ウサギ:3.75cm角(タント)/子ウサギ:1.875cm角(タント)

応募コメント「かわいらしいウサギの家族を目指しました。/ついでに草も折ってあります。」

作品写真
  • タイトル:「父親の背中」
  • 作者:田中幹人

不切正方形1枚 NTラシャ 100kg(茶) A4から取れる最大の正方形

応募コメント「「家族」というテーマを考えていた時に、「子は親の背を見て育つ」というフレーズを思い出したので、これを折り紙で表現しようと考えました。また、父親を選んだのは、このフレーズが自分にとって父親をイメージさせるものだったからです。/自分にとって父親の背中とは、「家族を支え、守る広さと強さ」や「厳しいところもあるなかで、どこか優しさがある」という雰囲気を感じさせるものです。また、この作品に関しては、「背中を表現するにはどういう要素があれば良いのか」ということにも視点を置きました。いろいろと考えた結果、上半身・首・頭部だけを折りました。/この抽象的・感情的なモノ、自分の持つ「父親の背中」というイメージを表現し、より少ない情報(パーツ)でできるかということに挑戦しました。」

作品写真
  • タイトル:「オイディプスとイオカステ」
  • 作者:堀口直人
  • 獲得票数:44ポイント(2位)

各人物 正方形1枚 シーツ長方形1枚 計3枚使用

応募コメント「甘ったるい感じを目指しました。/役割の重複は創作者の負担を軽減してくれますね。」

作品写真
  • タイトル:「"Welcome to Our Family!!"」
  • 作者:武田直樹
  • 獲得票数:121ポイント(1位)

不切正方形1枚折り(79cm角)

応募コメント「我が子を抱く母親の像です。/女性の躯の美しさや母性の表現を目指し、丁寧な仕上げを心がけました。」

JOAS賞 干支部門「ウサギ」エントリー19作品

ポイントは、3位まで発表しています。
作品写真
  • タイトル:「聞き耳を立てるウサギ」
  • 作者:岡本和政

150mm x 150mm 切り込み無し

応募コメント「特徴的な大きな耳を表現するために、用紙のカドを活かしました。顔の模様と鼻を強調したかったので、裏面を見せるよう工夫しました。/大きな耳と模様のある顔に小さな鼻を付けて、可愛らしいウサギを表現しました。目の位置も本物に忠実に再現してみました。また、耳を大きく作れたので、片方だけ折り曲げることができ、聞き耳を立てるような躍動感も出してみました。」

作品写真
  • タイトル:「ティーバッグのうさぎ」
  • 作者:小野友彰

アイワイフーズの烏龍茶(ティーバッグ)の包み紙 不切一枚

応募コメント「ティーバッグの包み紙には、最初から”耳”がすでにあります。この部分を、うさぎの長い耳に使ってみました。/赤い包み紙を使うことで耳の中が赤くなり、それらしくなります。/全体のポーズは、小松英夫さんのうさぎを参考にしました。」

作品写真
  • タイトル:「Come On Rabbit」
  • 作者:小方弘巳

300mm x 300mm クラフト紙 不切

応募コメント「鳥獣戯画 キングカズマ Tiger-Rabbit 強者-弱者 新しい年 挑戦/以上をテーマにして。」

作品写真
  • タイトル:「夢の中のウサギさん」
  • 作者:北西一貴

正方形3枚複合 不切

応募コメント「夢の中でウサギを見つけたら、ぜひ追いかけてみてください。不思議な国へと連れて行ってくれるかもしれません。」

作品写真
  • タイトル:「ウサギの頭像」
  • 作者:豊村高志
  • 獲得票数:45ポイント(1位)

53.4cm x 35.6cm

応募コメント「用紙のうち、上部3分の2の正方形で頭部は作れるのですが、動物の生首だけというのはどうにもイメージが悪いので、台座を付けてみました。どうせなら胴体を付けたほうがいいのですが、頭部の密度に合うものを作れなかったので…。」

作品写真
  • タイトル:「ウサギの餅つき。」
  • 作者:原理子

35 x 70cmの大きさの和紙1枚だけで作りました。切り込みはありません。

応募コメント「日本に古くから伝わる「ウサギの餅つき」を表現しました。長方形の紙1枚だけで、ウサギの身体と杵と臼を同時に折り出しています。支えなどを付けなくても作品は自立します。」

作品写真
  • タイトル:「ウサギの家族」
  • 作者:各務均

親ウサギ:3.75cm角(タント) 子ウサギ:1.875cm角(タント)

応募コメント「かわいらしいウサギの家族を目指しました。/ついでに草も折ってあります。」

作品写真
  • タイトル:「うさぎ」
  • 作者:高橋志典

楮紙 約30cm四方 不切正方形一枚

応募コメント「正三角形を内包した蛇腹折り構造の兎です。正三角形がちょうど入る、5等分の段と8等分の列からなる升目に必要な線を付け、それから列を蛇腹に畳み全体を折り上げます。頭、背、前肢後肢、尻尾の各部を作り、最後に内部にあるヒダを突き上げて胴体を立体化します。頭部や四肢の向きや角度を調節して、伏せたり立たせたりできます。」

作品写真
  • タイトル:「うさぎりんごと仲間たち」
  • 作者:田中幹人

不切正方形 タント(70kg リンゴっぽい色)+カラペ(赤、緑)/サイズ 21cm四方

応募コメント「お弁当やデザートでお馴染みの「うさぎりんご」をモデルに創作しました。/普通の「うさぎりんご」に加え、(せっかくなので)頭部をリアル目にして後ろのほうにしっぽを付けたバージョンも作りました。/アピールポイント:普通のりんごに加え、青りんごも仲間入りです。/苦労した点:りんごらしく仕上げるのが難しかったです。/その他:横、斜め前からご覧いただくことをおすすめします。」

作品写真
  • タイトル:「バニーガール」
  • 作者:宮原拓郎

約50cm四方のカラペ アルミ裏打ち

応募コメント「ギターの形を作る際には、川畑さんの「リュートを弾く天使」のリュートの部分を参考にしました。」

作品写真
  • タイトル:「Winged Rabbit」
  • 作者:Jared Needle
作品写真
  • タイトル:「雪うさぎ」
  • 作者:長光保志

15cmおりがみ1枚(不切正方形)

応募コメント「雪をかためて葉などで耳を作る「雪うさぎ」をイメージしています。」

作品写真
  • タイトル:「野うさぎ」
  • 作者:加茂弘郎

紅白ともA4サイズ(210mm x 297mm)用紙 不切一枚/(紅:片面ホイル 白:包装紙をいずれも上記のサイズにカット)

応募コメント「英国の彫刻家バリー・フラナガン氏の一連の「野兎」をモチーフとした作品をイメージして創作しました。/干支→正月 の連想と、一匹(羽)ではさびしいかと思い、紅白のペアとしてみました。」

作品写真
  • タイトル:「うさぎりんご」
  • 作者:武田直樹
  • 獲得票数:28ポイント(3位)

それぞれ不切正方形1枚折り(18cm角)

応募コメント「糊なしでもそれなりに安定する構造にしています。/対象がシンプルな分、出来る限り本物に近い造形を目指しました。/おいしそうに見えるでしょうか?」

作品写真
  • タイトル:「因幡の白兎」
  • 作者:森末圭
  • 獲得票数:33ポイント(2位)

使用した紙はカラペラピスのゴールドと純白極薄和紙。60cm四方。不切正方一枚折り。

応募コメント「作品は兎・鰐と別々に創作、その後の無茶苦茶な統合の末完成しました。/その跡は展開図にも丸見えなわけですが、本題である兎よりも圧倒的に鰐の方が苦心しました。それはきっと、ラフォース氏のアメリカンアリゲーターの幻影に取り付かれていたからだと思います。/日本神話の中でも特に有名な同名の一節をモチーフとしています。その昔、素兎(しろうさぎ)が因幡の国へ渡りたがっていました。その為、和邇(わに)をまんまと騙してその背中を飛び跳ねて海を渡るのですが途中で詐欺がばれてしまい、和邇に着物を剥がれてしまうという伝承です。但しここで云う「しろうさぎ」は白い兎ではなく、「わに」も今で言う鰐(ワニ)ではなくて鮫(サメ)の一種であったというのが事実です。しかしながら、近年の目標である「動的な画を切り取る作品」にはある種、俗説に従ったモチーフが最も適していると判断し、ご覧の有様になっております。」

作品写真
  • タイトル:「兎 (Rabbit)」
  • 作者:JANG YONG-IK

応募コメント「顔部分に面白い技法で立体感を表現した作品。」

作品写真
  • タイトル:「立っている兎」
  • 作者:JEONG KI-DAM

応募コメント「簡単な折り紙方法を利用してcartoonの感じを表現する兎作品。」

作品写真
  • タイトル:「うさぎ」
  • 作者:村木厚紀

用紙:アンドレを使用

作品写真
  • タイトル:「ジャックウサギ」
  • 作者:Dang Viet Tan

おりがみはうす賞エントリー作品

審査方法

おりがみはうす代表の山口真氏が審査し該当作が選出されます。

おりがみはうす賞エントリー17作品

作品写真
  • タイトル:「ペンギン」
  • 作者:岡本和政

150mm x 150mm 切り込み無し

応募コメント「ペンギンの白いおなかを表現するために、折り込みを工夫しました。自立できるように、頭の角度や羽の位置も調整しました。/誰もがひと目見てペンギンとわかるように、細かい折り込みにはこだわらず、シンプルに表現しました。足を折ることで自立できるようにしました。大小数多く折ると、ペンギンの群れも出来るので楽しいです。」

作品写真
  • タイトル:「ティーバッグのミニチュア・ダックスフンド」
  • 作者:小野友彰

アイワイフーズのプーアル茶(ティーバッグ)の包み紙 不切一枚

応募コメント「胴長で顔も長いミニチュア・ダックス。ティーバッグの包み紙はもともと細長い形をしているので、そのような特徴のミニチュア・ダックスに向いていると思います。参考にした作品は特にありません。」

作品写真
  • タイトル:「ほうきに乗った魔法使い」
  • 作者:中村楓

不切正方形4枚折り(17.6cm角の折り紙用紙2枚、13cm角の折り紙用紙1枚、8cm角の折り紙用紙1枚)

応募コメント「シンプルにすることにこだわりました。魔法使いに見えたら嬉しいです。」

作品写真
  • タイトル:「黄色い鳥さん」
  • 作者:駒野稜

教育用おりがみ350mm四方 不切正方形1枚折り

応募コメント「インサイドアウトによる目がポイントです。」

作品写真
  • タイトル:「箱」
  • 作者:飯川智裕

タント 250mm x 250mm 不切正方形1枚

応募コメント「特徴は、形が台形になっているところです。」

作品写真
  • タイトル:「せみ」
  • 作者:竹田祉薫

タントおりがみ 250mm x 250mm 不切正方形 両面同一色1枚折り

応募コメント「今年の6月に、おりがみ大好きな子が本を持ってきて、「このコンテストに参加したい!」と申し出てきたことをきっかけに、文化部全員が参加することになりました。私はもともと鶴しか折れませんでしたが、セミの鳴き声を聞きながら、なんとかセミを折りました。」

作品写真
  • タイトル:「キリン」
  • 作者:室屋洋輔

クラフト紙 75cm x 75cm 不切正方形1枚

応募コメント「キリンの持つ独特の表情(目もと、口もと、耳、ツノ)にこだわって創作しました。眠そうな顔をよく見てください。」

作品写真
  • タイトル:「白い鳥」
  • 作者:小野仁詩

市販の折紙用紙 35cm x 35cm 不切正方形1枚折り

応募コメント「参考にした作品:前川淳さんの「三首の鶴」 /題材の説明:カワセミをモデルに、くちばしを長く仕上げた。」

作品写真
  • タイトル:「メガネウオ(スターゲイザー)」
  • 作者:岡田怜

ホイル(銀紙)を使用。完成形の大きさは24.5cm、用紙は30 x 30cm 不切一枚折り、接着なし。

応募コメント「メガネウオは水深200mのところに住んでいて、エビや小型の魚などを食べます。大きな胸びれで砂の中に潜り、エサを捕まえます。目が上に向いていて、空を見ているようなので、別名はスターゲイザーといいます。この作品は、メガネウオが海底で上を見上げながら、砂の上に出てきた姿を再現しました。セールスポイントは、大きな口が開くところです。つまみ折りで、メガネウオの背中に付いているトゲを起き上がらせて再現しました。」

作品写真
  • タイトル:「Giraffe Beetle (BKG)」
  • 作者:Jared Needle

応募コメント「A tribute to Hideo Komatsu」

作品写真
  • タイトル:「名古屋城」
  • 作者:豊村高志

39枚複合(最大45.03cm x 45.03cm 最小4.75cm x 7.11cm

応募コメント「高さ30cmの制限範囲を最大限に活用して、とにかく迫力のある作品にしました。/小天守閣は省略しています。/見てくださったかたの感想が、「うわー」だったら大成功です。」

作品写真
  • タイトル:「紫陽花(あじさい)」
  • 作者:柳原美登里(制作)、島野康之(創作)

落水紙の大きなサイズ(980 x 650mm)を使用。ただし落水紙だけでは薄すぎるのと、色がなくて鶴の形がはっきりと見えないので、薄い和紙を糊付けした。この色和紙をカラフルにすることで、ねじれたり順番が違ったりしないようにした。切り込みについては展開図の通り。できるだけ繋がりの部分を小さくするように切り込みを深くしているので、成形の際にはちぎれないように注意した。

応募コメント「花(花びら)のイメージを連鶴で表現したかった。具体的には「菊」なのだが、そのためにはもっと鶴の数を増やす必要があるかもしれない。中の八羽の鶴の要領を外側の鶴にも用いると、理論的には紙のサイズが許す限り何羽でも連結することが可能。ただし、中心ですべての鶴が連結しているというかなり強引な繋ぎかたなので、折り上がってから形にするのが難しい。/この作品の場合、虹色を選んだということで繋ぐ順番がはっきりしたし、また一羽一羽の鶴の形がはっきりとわかるので、全体のまとまりが出て気に入っている。もっとも、このような色合いなので当初の「菊」というより「紫陽花」のほうがイメージとして合っているようでこの作品名に変更。「紫陽花」の色が変化するのをひとつで表したとも言えるか。」

作品写真
  • タイトル:「天使」
  • 作者:小関優一

白色折り紙1枚 正方形 15cm x 15cm 切り込みなし

応募コメント「天使の羽根の部分がうまくできたと思う。」

作品写真
  • タイトル:「スピノサウルス」
  • 作者:佐々木彪悟

市販の15cm折り紙用紙・不切一枚折り・腹割れ型

応募コメント「参考にした作品:西田シャトナー氏の「四つ足の鶴」/セールスポイント:「折り鶴」の変形なので、15cm折り紙を用いて、初級者でも充分折ることができます。」

作品写真
  • タイトル:「チョコっとネコ」
  • 作者:田中幹人

不切正方形1枚 コンビニやスーパーに売っているチョコレート菓子の包み紙を使用

応募コメント「これらの包み紙は、微妙に正方形ではありません。折鶴をつくろうとしても端が余ってしまうので、何か別のものにならないかな、と思ったことが創作のきっかけです。/ふと、風船の基本形を折っていたら顔になるパーツが出来たので顔に。その後ろにカドが出たので耳にしようとしたら「ネコ」に見えたので、そのままネコにしました。/セールスポイント:表裏の色が異なること、紙の端を利用して耳のふちをインサイドアウトで表現しました。」

作品写真
  • タイトル:「女戦士」
  • 作者:宮原拓郎

約50cm四方の紙を使用

応募コメント「がんばってインサイドアウトしてみました。」

作品写真
  • タイトル:「トラ」
  • 作者:Dang Viet Tan

80cm 不切正方形1枚

※各作品の作品説明・コメントについて、応募時に寄せられた文章をコンテスト事務局で一部改変・編集しているところがあります。