第5回折り紙の科学・数学・教育 研究集会


10:00-10:10 折り紙に関する投稿論文集の企画について
10:10-10:40 球面折り紙作図の公理系について 川崎敏和(数学)
概要:折り紙作図の公理系については多くの研究がある。ユークリッド幾何の定規・コンパスを「折り」にすることで3次方程式が解けるといった成果があがっている。しかし公理系というものは本来抽象的であり、対象を平面に限定すると本質を見失うことになる。本発表では、球面に対して折り紙公理を検証して、それがもたらす結果を述べる。
10:50-11:20 ランダムな1回の折りによって現れる多角形の出現比率の検証 三谷純(情報工学)
概要:正方形を直線で二つに分割する場合、直線が頂点を通る特殊なケースを除くと、四角形と四角形、または、三角形と五角形のどちらかの分割方法となる。ランダムに配置された直線によってこの分割を行う時、それぞれの分割方法となる確率の比がいくつであるかを数学的解法およびコンピュータを用いた数値解の算出方法によって得られた結果を紹介する。
11:30-12:00 「折り紙ばね」構造及びその3次元変形 張済梅(Cheong Chew Min)(機械工学)
概要:本研究は「折り紙ばね」というモデルをテーマに、その折り方や展開の特徴などを数学的に分析しています。折り紙に関する従来の研究は紙の厚みを考えずに折った状態を仮定したものでした。紙の変形を無視すると、実際の状況とは違ってしまい、また関連研究が少ないことから、苦労しました。そこで、新しいアプローチで折り紙を研究するために、CTスキャンを使い、折った紙の変形を調べて、より実物に適応するモデリングを目指しています。
12:00-13:00 昼休み
13:00-13:30 回転体形状をした折紙作品の展開図自動生成手法 三谷純(情報工学)
概要:回転体形状(ろくろで作られるお椀や壺のように軸周りに回転させて生成される形)を、1枚の紙を折るだけで作成するための展開図生成アルゴリズムについて解説する。提案手法の基本的な考え方は、回転体断面の軸からの距離を襞のサイズによって調整するものであり、自由度の高い作品を簡単な展開図で実現できる特徴がある。このアルゴリズムによって作成した展開図と折紙作品の紹介も行う。
13:40-14:10 ねじれ多重塔 布施知子(アート)
概要:正多角形がずれて重なり、塔のように重なってらせんをえがく形を一枚の紙から折り出す。それぞれは徐々に縮小されたものがの中心から規則的にずれた形でに平面上に表されるが、厚みをもった紙で実際に折ると、あるものは美しい螺旋をえがいて塔のように積み上がり、あるものは植物のロゼットや葉の重なりを、また巻貝を思わせる。裏面にもまた美しいうろこ模様が現れる。
14:20-14:50 薄膜構造の折り畳み/巻取り収納モデルとその幾何学・力学特性 野島武敏・杉山文子・斉藤一哉(機械工学)
概要:円筒、円推殻、円形膜など、平面紙で作ることができる回転体構造の折り畳み・巻き取り収納モデルを数理的に一般化する方法とそれらの伸縮・収納特性を幾何学・力学的観点から考察・解説を加える。
15:00-15:30 折紙手法を用いた軽量構造モデルの創出 野島武敏・斉藤一哉・杉山文子 (機械工学)
概要:3次元ハニカムと名づけた任意の断面形状のハニカムコアを一枚の紙に切り込み(スリット)を入れてデザインする方法、これに糊しろ部を設けたモデル、一枚の紙に切り捨て(パンチング)部を設けて作る軽量/機能構造、捩れ多面体のモデル、及び周期的な凸凹板を用いて作る軽量構造モデルなどを紹介する。
15:30- 短時間発表・情報交換など。



日本折紙学会(JOAS:webman@origami.gr.jp) (担当:前川)