第7回折り紙の科学・数学・教育 研究集会

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第7回折り紙の科学・数学・教育 研究集会

第7回折り紙の科学・数学・教育研究集会を、下記の要項で行ないます。
会は、研究者の発表と質疑というかたちで行われます。どなたでも聴講できます。

日時
2009年12月13日(日)10:00-16:00(昼食は各自)
場所
JOASホール(文京区白山1-33-8 朝日マンション2F 都営三田線白山駅下車すぐ) (地図
参加費
500円
参加資格
なし。当日会場へお越しください。
主催
日本折紙学会

プログラム

10:00-10:20 インフォメーション
10:20-11:20 (歴史)全盲の琴師葛原勾当の遺した折紙について 岡村昌夫
概要:葛原勾当の遺品折紙群は、明治初期にヨーロッパの折紙作品が伝わる以前の、我が国伝承折紙を網羅し、創作にも踏み出そうとした質の高い作品集で、当時の折紙の想像以上の高度な技術的水準を示している。視覚障害者の作品としての意味も大きい。これが昨年「発見』されるまで埋もれていたことは、極めて慚愧に堪えない。
11:30-12:00 (教育)コンピューター専門学校における折紙授業の報告 山梨明子
概要:静岡産業技術専門学校CAD科では、図面と実物とを結びつける感覚を養うために、2年間で30コマの折紙の授業が行われています。授業内容と、その効果や問題点、学生の反応などについて報告します。また、小学校での折紙講習の体験もふまえ、学校教育に折紙を取り入れる意義や問題点について述べます。
12:00-13:00 休み
13:00-13:30 (数学)剛体折り可能性判定法の拡張 渡邊尚彦
概要:前回、与えられた展開図情報から剛体可折性を判定する方法を提案した。今回はこれに関して二方面への拡張を考える。まず、非平坦状態への適用を考える。ここで、平坦状態からの変形時は,非平坦剛体可折条件の特殊な場合になっていることを示す。次に、剛体折り判定で使われるベクトル線図から、取り得る頂点の移動方向を判定できることを示す。
13:40-14:10 (計算機科学)折り紙の展開図群からのデータマイニングと類似度検索手法 宮石千裕
概要:計算機上にアーカイブされた折り紙の展開図データ群を用いてデータマイニングを行う手法を提案する。展開図群の分類のための評価指標として、各展開図に含まれる折り線の数、折り線の作る角度の分布を主に用い、新たな規則や知識を発見することを目的とする。またこれらの展開図群内での類似度検索の手法についても提案する。任意の二つの展開図の線分の一致率を類似度として用い、展開図群内から類似展開図を検出する。
14:20-14:50 (計算機科学)折り図作成支援ツールにおける手順予測機能の提案 鶴田直也
概要:平坦な折り紙を対象とした、折り図作成を支援するツールの提案を行う。本研究で提案するツールには、次の折り操作を予測し、提案する機能の実装を行っている。この機能は、折り紙の公理(7つのうちの4つ)に基づき可能性のある折り線をすべて生成し、 その折り線で折った形を候補として列挙する。ユーザは、その中から目的のものを選択することで入力を省略できる。これにより、効率的な作図作業が可能になると期待される。
15:00-15:30 (計算機科学、数学)最適な折りたたみを見つける問題の難しさ 上原隆平
概要:与えられた折り線に沿って紙を平坦に折りたたむとき,可能な折りたたみ方法は数多く存在する。このとき厚みによる誤差が出てしまうので、間に挟まる紙の数が少ないほど「よいたたみ方」であると考えられる。ここでは与えられた折り目に対して、「間に挟まる紙の枚数を最小化する折り方を見つける」という問題を考える。現時点では部分的な解答しか得られていないので、本発表を通じてアイデアや助言が得られるとありがたい。
15:30- 情報交換、短時間飛び入り発表など

発表者募集

締め切りました。
次回は、2010年6月を予定しています。なお、当日、短時間の飛び入り発表も受け付けます。