(注:2004/02)
さいげんせい【再現性】《名》 折り紙作品を、折りあがった個々の作品としてではなく、折る手順などのソフトウェアとして考えた場合に重要となる概念。同じ(ような)ものを折ることができる(かもしれないぞ、偶然できたんだと言われればそれはそうだが、なんとかもう一回折ってみよう、違う作品ができたらそれはそれでいいじゃないか)ということ。
ざくつ【座屈】《名(工学)》 膝と腰が折れ曲がるように材料がZ字型に変形すること。折り紙を工学的に考える際に最も重要な概念。
さのやすひろ【佐野康博】《人名》 日本折紙協会理事長。犬のブリーダーとしても有名。トップ・ブリーダーの推薦する楽しい犬の折り紙で、君のワンちゃんも大満足だ!(2003年逝去 ご冥福をお祈りいたします。)
しずめおり【しずめ折り】《名》 怨霊・妖怪等を鎮めるために用いられる陰陽術に基づく折形の秘術。ではなくて、鉛の板で折り紙作品を作って駿河湾に沈めること。でもなくて、要するにでっぱったところを押し込むこと。
さんぼう【三方】《名》 伝承折り紙のひとつ。三方そのものは、前・右・左に穴が開いていることでその名があるが、折り紙のものには(当然のことながら)穴は開いていない。折り紙の象徴性・見立て((C) 西川)を考える上で重要な作品であるといえないこともなくもないかもしれないと思う今日この頃。
しんぽうけい【真宝形・真方形】 短辺と長辺の長さの比が1対√2の長方形。我々のまわりにある最もありふれた紙型である。ありがたい名前は中村榮志氏の命名。
しんめとりー【Symmetry】《名》 対称性。単に左右対称を意味するのではなく、秩序だった現象を読み解く際のキイワード。「国際シンメトリー学会」は「第2回折り紙の科学国際会議」の協賛団体のひとつ。(この項目まじめだな)
すかしおり【透かし折り】《名》 このページを透かしてみよう。関連記事があるぞ。(「折紙探偵団」掲載時のネタ)
すずきくにお【鈴木邦男】《人名》 このページを透かしてみよう。関連記事があるぞ。(「折紙探偵団」掲載時のネタ)
せいあんぞうけいだいがく【成安造形大学】《固有名》 滋賀県大津市にある美術系の4年制大学。「第2回折り紙の科学国際会議」を主催した。
せいさんかっけい【正三角形】《名》 3辺の長さが等しい平面図形。折り紙の用紙形として使用されることがある。
せいほうけい【正方形】《名》 4辺の長さと4つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形として最も頻繁に使用される。
せいごかっけい【正五角形】《名》 5辺の長さと5つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形としてたまに使用される。
せいろっかっけい【正六角形】《名》 6辺の長さと6つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形としてまあ使用されるほうだ。
せいななかっけい【正七角形】《名》 7辺の長さと7つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形としてほとんど使用されない。これ続けるの?
せいはっかっけい【正八角形】《名》 8辺の長さと8つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形として使用されることもなくはない。あっ、見出し項目が五十音順になっていない。ま、いいか。
せいきゅうかっけい【正九角形】《名》 9辺の長さと9つの角が等しい平面図形。折り紙の用紙形として使用されているのを見たことがない。
せいじゅっかっけい【正十角形】《名》 10辺の長さと10個の角が等しい平面図形。折り紙の用紙形として使用したりしないよ、まったく。
せいじゅういちかっけい【正十一角形】《名》 11辺の長さと11個の角が等しい平面図形。折り紙の用紙形とするにしたって、切り出すのが面倒すぎるぞ。
せいじゅうにかっけい【正十二角形】《名》 いい加減にしなさい。
せいしめんたい【正四面体】《名》 4つの正3角形を面とする立体。ユニット折り紙の基本となる立体のひとつ。
せいろくめんたい【正六面体】《名》 6つの正方形を面とする立体。立方体。ユニット折り紙で最も多く使われる立体。おいおい、また始まるのか。
せんばづる【千羽鶴】《名》 6の次は1000でした。願い事を叶えるために千羽の折鶴を折ること。いつ頃からの習俗かは、右ページの著者(<=「折紙探偵団」掲載時のネタ)に聞くとわかるかもしれない。広島の平和祈念公園のものは敬虔な気持ちになるが、西武ライオンズのベンチの中に飾られているものには、てやんでえという気になる。今年のライオンズにはすこし同情するが、おれなんかタイガースファンだぞ。優勝までコーヒー断ちしている筋金入りの虎キチだぞ。10試合で1回しか六甲颪を歌えない甲子園のファンにただ涙。いやあ、あんまり弱いので仕事に専念できて感謝しているよ(涙)(初出:1996年)
そうさく【創作】《名》 誰も折ったことがない作品を考えること。誰も折らない作品を考えることと似ているが、よく考えると大きく違う。
そうじゅしゃ【双樹舎】《固有名》 編集長の娘や編集部員が誌面に登場する雑誌「をる」の発行元。
それにしても【其れにしても】《接続詞》 今回は手抜きが目立つ。どうもすみません。なお、(今さらいうまでもないが)この辞典は思いつきだけで書いている。「あ行」「か行」でも、折形、折り図、折り線、岡村昌夫、内山興正、ぐらい折り、ギャラリーおりがみはうす(!)といった重要な項目を落としている。これらの項目については、増補版・改訂版を待て。(などと言っているのも、思いつきだからあてにしないように)(その後、増補版も改訂版もなし)

1996 MAEKAWA