かさはらくにひこ【笠原邦彦】《人名》 折り紙作家。著作数は数え切れず、現在の折り紙の隆盛に与えた影響は計り知れない。一ヵ月で三冊の本を書き上げたという伝説を持つ。
かためんせい【片面性】《名》 基本形などで、紙の片面がすべて外側に、もう片面がすべて内側になっている性質(伏見康治)
かぶせおり【かぶせ折り】《名》 谷折りの一部分を山折りに折り変えることによって作られた折り目の構造。
かみ【紙】《名》 植物などの繊維を漉いてシート状にしたもの。次ような用途がある。(1)同人誌を印刷する (2)数々の折り目をつけたのち癇癪を起こして丸めて捨てる (3)屑かごから拾いだして古紙交換に出す→再生する→(2)に戻る
かやらぐさ【かやら草】《固有名》 江戸時代後期の記録魔・足立一之氏が様々な書物を写しに写した複写文献集。折り紙に関する記述を含む。
かわいとよあき【河合豊章】《人名》 折り紙作家。風貌の与えるインパクトにかなりのものがある。なお、この辞典では、アマチュアを「折り紙創作家」、プロを「折り紙作家」としている。両者の区別が難しい場合もあるが、折り紙の収入で家を作った者を折り紙作家と呼ぶわけではない。
かわさきていり【川崎定理】《名》 川崎敏和氏による定理。(1)「一面に折り畳める折り線において、平面上の一点の周りの折り線がなす角度をひとつ置きに加えると180度になる」 (2)「川崎敏和氏において、数学理論の厳密さと日常生活のおおざっぱさのなす角度が180度になる」
かわはたふみあき【川畑文昭】《人名》 不切正方形一枚折りの作品を次々に繰り出す創作家。自動車不況による減収を「恐竜のおりがみ」の印税で補填した(らしい)
きかがく【幾何学】《名》 (1)何人かの折り紙研究家にとって折り紙の本質とみなされるもの (2)多くの折り紙愛好家にとって煩わしいもの (3)まあまあ、両者とも仲良くしましょう。
きしょ【稀書】《名》 岡村昌夫氏と高木智氏しか持っていない書籍。
きのしたいちろう【木下一郎】《人名》 折り紙界の長老格にして最も稚気あふれるひと。
きほんけい【基本形】《名》 折り紙の工程において頻繁に現われる幾何的な形。次の三種類がある。(1)応用範囲が広い (2)応用範囲が広そうだが実は大したことがない (3)えっ、これも基本形なの。
きむらよしひさ【木村良寿】《人名》 初代折紙探偵団団長。折りやすく端正な作品、木で鼻をくくったような物言いなどに定評がある。
きょうりゅうおりがみさんにんてん【恐竜折り紙三人展】《固有名》 木村良寿、西川誠司、吉野一生の三氏によって行われた展覧会。同展覧会が折紙探偵団結成の母体となったため、三氏は、折紙探偵団のピルグリムファーザーズ、折紙探偵団三聖人、折紙砦の三悪人等と呼ばれる。
きりこみ【切り込み】《名》 材料面が不連続となるまで破壊が進んだ状態。折り紙においては次の三種類がある。(1)効果的 (2)苦しまぎれ (3)何だかよくわからない
くいっく【qwic】《名》 円が内接する四角形(quadrilateral with intrinsic circle)を表わす略語(伏見康治) 四本の折り線で各辺が一直線上になるように折り畳むことができる。
くろーずどしんく【closed sink】《名》 ロバート・ラング氏が多用する紙を開かずに行う沈め折り。「閉じたへこみ」という訳を見たことがある。「密閉した流し台」よりはまともである。
げんし【原子】《名》 折り紙の展開図において、折り線に囲まれ内部に折り線を持たない図形。原子を描いて作品を設計することを原子描く理論(げんしかくりろん)という。
こうじげんおりがみ【高次元折り紙】《名》 三次元以上の空間を折り畳む折り紙。宮崎興二氏は、三次元立体を折り畳む折り紙を、四次元内で折り畳むとの意味で「四次元折り紙」と呼んだ。「4次元の折鶴」は、諸説あるが、一説では、羽が四つ、首と尾(脚)がそれぞれ二つとなる。なお、バカバカしくて笑ってしまう折り紙は「低次元折り紙」という。
こだましりょう【児玉資料】《固有名》 長崎の故児玉一夫氏が蒐集した折り紙に関する文献その他。折り鶴をあしらった広告のチラシまでも含む徹底振りは脱帽するほかない。
こんぴゅーた【Computer】《名》 ただの製図に使っていても「コンピュータを使った折り紙ですか」と感心される機械。
こんべんしょん【Convention】《名》 ひとが集まってバカ騒ぎをすること。