人気投票の概要はこちらをご覧ください(第28回コンベンション特設ページ内)。
受賞者
第28回折紙探偵団コンベンション現地参加者による投票の結果、以下のように決定しました。(敬称略)
テーマ:人物像
「牛若丸 / Ushiwakamaru」
山本 大雅 / YAMAMOTO Taiga
テーマ干支:辰
「勇者まだぁ? / Where is the hero?」
間瀬 英一郎 / MASE Eiichiro
受賞者には、記念のトロフィーが贈られます。おめでとうございます。
エントリー作品
投票方法
現地参加者と現地参加の評議員が、各自スマートフォンなどを使いネット上で投票(1人1票)し、期間中に優秀作品を決定。
テーマ:人物
作品No.1
獲得票数16
題名:「祈り / INORI (Praying person)」
作者:秋葉 丈彦 / AKIBA Takehiko
<用紙・技術の説明>
不切正長方形9枚複合折り紙
ビオトープGA-FS 連量60kg ワインレッド
頭部(14cm×14cm)、前髪(7cm×7cm)、後髪(14cm×7cm)、胴体(21cm×21cm×2)、腕(12.6cm×12.6cm×2)、脚(21cm×21cm×2)で構成。
<作品の説明・その他>
普段の創作ではこの基礎をベースに服や表情をつけて彩色済みフィギュアのような表現を目指していますが、今回は同一色かつ最低限のパーツ構成で創作し、素体が持つ可能性と解剖学的表現を強調させました。
複合折り紙ならではの、厚みを感じさせない構成や筋肉・関節の表現に注目していただければと思います。
作品No.2
題名:「騎士HP / Knight HP」
作者:ブランドン・ワン / Brandon Wong
<用紙・技術の説明>
用紙:53cmホイル
Paper: 50cm foil
展開図は、48×48×48等分の60度蛇腹のグリッドで作られています。
<作品の説明・その他>
This design is based on an unusual hex pleating structure, which is like box pleating but the creases lie on a triangle grid instead of a square grid. This technique allows for more convenient armor structures and color changes while remaining space efficient.
作品No.3
獲得票数49
題名:「牛若丸 / Ushiwakamaru」
作者:山本 大雅 / YAMAMOTO Taiga
<用紙・技術の説明>
玉虫紙(約50cm四方)不切正方形一枚折り
Made from a single uncut 50 cm square of Tamamushi Washi
<作品の説明・その他>
五条大橋で弁慶を打ち負かした伝説で知られる、元服前の義経。 装いや体格など、既存イメージにとらわれず解釈しました。
Yoshitsune before his coming of age, known by the legend of defeating Benkei on Gojo Ohashi Bridge. I interpreted his attire and physique without being bound by existing images.
作品No.4
獲得票数38
題名:「本多忠勝 / Tadakatsu Honda」
作者:小森駿正 / KOMORI Shunsei
<用紙・技術の説明>
不切正方形一枚折り (82cm×82cm)
tカラペをcmcで貼り合わせた紙を使用
<作品の説明・その他>
戦国から江戸時代の武将です。生涯57回合戦に参加し、かすり傷ひとつ負わなかったという武勇の一方、肩から数珠を掛け、討ち取った敵を弔っていたと言われています。
創作ではリアルさを意識しながらも表現が単調にならないように心がけました。
作品No.5
題名:「黄色い鳥&ライダー / Yellow Bird & Rider」
作者:カンヒョンソク / Kang Hyun Seok
<用紙・技術の説明>
不切正方形一枚折り 70cm×70cm
<作品の説明・その他>
ゲームFINAL FANTASY VII(ファイナルファンタジー)の主人公のクラウド・ストライフがチョコボに乗った姿を表現しました。
公式のゲームデザインでチョコボに乗って走る姿がかっこいいと思いまして、人間形のキャラクターと一緒にチョコボも表現しました。
チョコボに乗った形と配色を全て満足させるために、髪の裏面と表面をそれぞれ黄色と黒色と違う色にしました。
作品No.6
当日展示されなかったため選考外
作品No.7
題名:「胸像 / BUST」
作者:関根 武 / KEKINE Takeshi
<用紙・技術の説明>
近江雁皮紙 600mm×1200mm 1 枚使用
<作品の説明・その他>
人物像というテーマを受け、あらゆる題材の候補が浮かんだが、最終的に「自分が好きなものを好きなように表現する」というコンセプトに行き着いた。
題材は所謂ロリィタファッションを身に纏った少女の胸像。全身を作らないかわりに、衣装や表情など細部の作りこみに妥協しないことを目標とした。
作品No.8
題名:「紳士 / gentleman」
作者:川上 慧 / KAWAKAMI Satoru
<用紙・技術の説明>
使用紙:障子紙 3枚(各パーツ不切正方形一枚折り)
芯材:石粉粘土、丸棒、アルミ線
<作品の説明・その他>
ステッキを持った男性の両手です。
ベンチでくつろぐ英国紳士をイメージして制作しました。
作品No.9
題名:「Muse」
作者:峯尾 彰太朗/MINEO Shotaro
<用紙・技術の説明>
50cm×50cm 雁皮紙より不切正方形一枚折り、22.5°系
<作品の説明・その他>
・裸婦像は私が10年来取り組んでいるテーマです。
・タイトルには、芸術の女神というテーマと同時に、創作意欲を掻き立てるものmよく熟考しなさいという意味を込めています。
作品No.10
題名:「紙で紡ぐ物語 / ventriloquist」
作者:仮屋薗寛悟/KARIYAZONO Kanngo
<用紙・技術の説明>
・不切正方形1枚
・53cm×53cmの100均和紙を使用
・36等分(一部72等分)蛇腹
<作品の説明・その他>
・竜と勇者の伝説をまるで当事者のように語り継ぐ、腹話術紙の折り紙です。
殿堂入り作家参考出品
題名:「鎧武者 (二枚折紙頭立兜) / Armored Samurai Warrior NIMAI ORIGAMI ZUTATE KABUTO」
作者:豊村 高志 / TOYOMURA Takashi
<用紙・技術の説明>
8枚複合
最大 35cm×35cm(上半身から膝まで)
最小 7cm×7cm(二枚折紙の頭立て)
<作品の説明・その他>
伝 鎌倉義景所蔵、鎧箔押二枚折紙頭立兜を装着した武者です。
今回のテーマは「人物像」ということで、昨年、創作折り紙コンテストが開催されていた場合に備えて干支部門用に用意していた「兎耳形兜」と、12年前に出品した「鎧武者」を組み合わせて一作品作ってしまおうと考えた次第です。
アイデアの流用はあまり褒められたものでは無いとは思いますが、「参考出品」に免じてご容赦ください。
テーマ干支:辰
作品No.1
題名:「辰 / East asian dragon」
作者:満田 茂 / MITSUDA Shigeru
<用紙・技術の説明>
メタルカラー紙 金緑 50cm×50cm正方形より
<作品の説明・その他>
干支の「辰」ということで、中国・日本の龍をイメージしました。
特にこだわった点はヒゲと3本指の爪のインサイドアウトです。
自分の作風に合うようにデフォルメできたと思います。
作品No.2
題名:「辰 / Tatsu」
作者:半田 清人 / HANDA Kiyoto
<用紙・技術の説明>
使った紙:タント紙
技術:蛇腹折り
<作品の説明・その他>
神谷哲史さんの龍神3.5にあこがれて折りました。
作品No.3
獲得票数38
題名:「勇者まだぁ? / Where is the hero?」
作者:間瀬 英一郎 / MASE Eiichiro
<用紙・技術の説明>
アイスクリームドラゴン 雲龍紙+土佐和紙 60cm 玉座 裏打ちもみ紙 40×3 王冠 ホイル 5cm
今までの折り紙に無いまるっとして愛嬌のあるコミカルなドラゴンを目指しました。技術としては見えない部分に様々な技法を使っていますが、主には表に余計な折りすじが出ないように計算して折りたたんだり、丸みを出すために仕上げでヒダの拡張をしたりしています。玉座はこのドラゴンを置くために実はかなり苦労し、3回折り直しました。あまりに大変だったので途中アマゾンでフィギュア用の玉座を7000円も出して買ってみたのですが、小さくてしかも2キロという尋常じゃない重さで、泣く泣く本気で折る覚悟を決めました。一度展開図どおりに綺麗に完成させたあと、仕上げでわざと崩して重みで壊れた玉座を演出しています。
<作品の説明・その他>
いつまでたっても、ちっともやって来ないので、ドラゴンは毎日アイスクリームを食べてグゥグゥねていました。そして気がついたときにはすっかりふとっちょになっていて、イスからおしりがぬけなくなって動けなくなっていました。
でもどうせやってこないだろうからと、今でもかまわずアイスクリームを
毎日食べつづけています。
作品No.4
題名:「龍 / Japanese Dragon」
作者:坂下 祥多 / SAKASHITA Shota
<用紙・技術の説明>
76cm四方のホイル紙から不切正方形一枚折り
<作品の説明・その他>
昔の日本の絵で描かれていた龍のイメージで創作しました。
元の絵の顔の迫力とポーズの躍動感を意識しています。
作品No.5
題名:「ドラゴン / Dragon」
作者:川上 慧 / KAWAKAMI Satoru
<用紙・技術の説明>
使用紙:障子紙 13枚複合
芯材:石粉粘土
<作品の説明・その他>
石粉粘土で土台を作り、各パーツを貼り付けるように制作。
折り紙らしさを残しつつも、ハイディテールな作品を目指しました。
西洋の竜の中で、ゲームに登場するようなデザインを意識しています。
作品No.7
獲得票数30
題名:「龍頭 / Ryu-zu (Dragon Head)」
作者:淺野 聖 / ASANO Sho
<用紙・技術の説明>
96.0cm×162.0cm 土佐楮紙
<作品の説明・その他>
眼の表現など、実験的に作品の情報量を過剰にしてみました。
作品No.8
獲得票数33
題名:「辰のおとしご / Sea “Dragon”」
作者:末岡 玲 / SUEOKA Rei
<用紙・技術の説明>
薄葉紙(絵の具で塗装)より、インサイドアウト作品
こだわった点はインサイドアウトの配置と、徐々に大きさの変わる鱗です。頭はブリルのようにねじって折っています。
<作品の説明・その他>
”辰”から”たつのおとしご”を連想して、”辰のおとし子”という題材に辿り着きました。(台座も紙で作ったのですが、良くも悪くも作品の一部になってしまった気がします。)
殿堂入り作家参考出品
題名:「竜頭 / Dragon Head」
作者:豊村 高志 / TOYOMURA Takashi
<用紙・技術の説明>
53㎝×53㎝
<作品の説明・その他>
凹みの影で黒目を表現したり、鱗のカドを一枚づつ丸める等、大スケールでも大味なつくりにならないように心掛けて仕上げました。