第15回折り紙の科学・数学・教育 研究集会

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第15回折り紙の科学・数学・教育 研究集会

第15回折り紙の科学・数学・教育研究集会を、下記の要項で行ないます。
会は、研究者の発表と質疑というかたちで行われます。どなたでも聴講できます。

日時
2013年12月14日(土)10:00-17:00(昼食は各自)
場所
JOASホール(文京区白山1-33-8 朝日マンション2F 都営三田線白山駅下車すぐ) (地図
参加費
1000円
参加資格
なし。当日会場へお越しください。
懇親会
会の終了後、懇親会を予定しています。
主催
日本折紙学会

プログラム

10:00 開会
10:05-10:30 折り紙著作権に関する研究(2) 西川誠司
概要:2012年6月の本研究会にて、折り紙の創造性を他の幾つかの著作権と比較検討を行い、弁護士の見解とともに紹介した。折り紙の多面的な創造性を完全にカバーする法律はないが、著作権法などの法律との実務的な折り合いをつける立場から、折り紙の美術の著作物としての側面から折ることを複製と位置づけることに合理性があることを示した。今回は、この考え方を基礎にして、創作者の著作権利用に対する意思表明のあり方を考察する。
10:35-11:00 村田三良による前川定理と川崎定理の発見 羽鳥公士郎
概要:一頂点平坦折りに関する前川定理と川崎定理は、それぞれ前川淳と川崎敏和が見つけたためにその名がついているが、ジャック・ジュスタンなど複数の人によって独立に発見されたことが知られている。そのもっとも古い例が、1965年と66年に発表された村田三良の論文である。これらの論文は、2009年に松浦英子が報告するまで、ほとんど忘れられていた。その理由を考察する。
11:05-11:25 剛体可折条件の降伏線解法への適用 渡邉尚彦
概要:降伏線解析はこれまで構造工学分野において薄板部材の局部座屈挙動等の各種崩壊強度予測のために利用されている。本発表では降伏線解法における塑性ヒンジ線周辺の内部仕事量算定において剛体可折条件が適用できることを示し、角型鋼管の終局強度予測を例にその有効性を紹介する。
11:30-12:00 剛体折紙シミュレーションの計算方法 深見祐士
概要:1節点4折り線モデルの剛体折可能展開図をモデルにおける折畳過程の3次元シミュレーション、および可視化の計算手法およびその結果をデモンストレーションを交えて紹介する。また計算結果から分かる剛体折についての一考察および、「平坦折不可能」な展開図モデルを応用したコア構造についてシミュレーションを用いた可視化を利用して紹介する。
12:00-13:00 昼休み
13:00-13:25 曲線折りの複合による剛体可折な筒型およびセル型構造 舘知宏
概要:曲線折りを複合させることで,一自由度メカニズムを為す筒型およびセル型構造を提案する。空間曲線に沿う一定折り角の曲線折りを作成し、そこから、その曲線折りと適合した挙動をする曲線折り群を作成し複合させることで、過拘束機構を作る。複合による不静定構造の実現により、重ねて縫って巻き取られた状態の薄いシート材から自立できるヴォールト構造が実現できる。『剛体折り』の概念の曲線折りへの拡張も論じる。
13:30-13:45 左右対称性を考慮したランダムな折りたたみ形状生成 鶴田直也
概要:第14回の発表では、紙をランダムに折った形状を生成することで作品発見を行うシステムについて述べた。本発表では同システム上で新たに実装した、左右の対称性を考慮した折りたたみ形状生成について報告する。
13:50-14:15 正十二面体の1枚折り手順を改良 芳賀和夫
概要:正十二面体をユニットの組み合わせではなく、“不切正方形一枚折り”で作るのは困難と見えて、知るかぎりでは私が「数学セミナー」1985年8月号に発表したものが唯一なのかも知れない。これには改良の必要があったものの、なかなか手を付けられなかったが、今回,おりがみの幅いっぱいに作る土台の正立正五角形の折り線作図を、おりがみの1辺の黄金分割をもとに改善し、あわせて不満があった1つの面の改良も図ることができた。
14:20-14:45 面積が有理数となる直方体の切断面の考察における折り紙の教育活用 須田学
概要:筑波大学附属駒場中・高等学校(スーパー・サイエンス・ハイスクール指定)での授業において、ヘロンの公式の直方体の切断面への応用で計算結果が有理数となる三角形が現れ、生徒から「開くと正方形になる」との発言があった。この発言をきっかけに、折り紙での確認を取り入れながら、一般化まで考察することができた。この授業実践を基として、折り紙の教育活用の可能性について考察する。
14:50-15:15 魚の基本形の一般化から生じた問題 -灯台問題と放物線 - 櫛田雅弘、川崎敏和
概要:魚の基本形の一般化の中で、川崎は次の問題を提起した。灯台問題:大きさβの角∠XOYと大きさαの角∠WAZがある。∠XOYは固定され,∠WAZは点Aを中心に回転する(灯台)。 直線OXと直線AWの交点をP、直線OYと直線AZの交点をQとする。このとき、直線PQの包絡線を求めよ。本発表では,包絡線が2次曲線であること、α+β=πの場合に放物線であることを示す。
15:20-15:45 変形鶴の折り方 -伏見の折り方を超えた!- 川崎敏和
概要:「内接円をもつ四辺形で 折り鶴を折ることができる。」というのは理論上の話であり、紙を手渡されても、鶴の中心がわからないので鶴を折るどころか折り目の1本も つけられない。本発表では、@凧形に対する伏見の折り方が内接円をもつ四角形に適用でき、A内接円をもつ開いた四辺形に対しては伏見の方 法が不完全であり、B一般化された魚の基本形が伏見の方法を補い、C変形鶴の基本形=(一般化された魚の基本形)^2で伏見の折り方を超 えることを示す。
15:50-16:15 ピラミッド折り問題の多項式時間解法 上原隆平
概要:凸n角形の「底面」にn枚の3角形の「側面」がつながった「展開図」から、ピラミッド型を折る問題を考える。まず底面が平坦なピラミッド型が折れる必要十分条件を与える。次に底面が凸凹なピラミッドを作る問題を考える。立体全体が凸になる多面体を折る方法は、ボロノイ図を一般化したPower Diagramを計算すれば求められる。また体積が最大の多面体を多項式時間で計算する方法も示す。一般にこの二つの解は一致しない。つまり凸多面体よりも凹多面体の方が体積が大きくなることがある。
16:20-16:30 単純な多面体のジッパー辺展開可能性について 上原隆平
概要:凸多面体をハミルトン路に沿って切り開く展開方法は、物理的にジッパーを用いて実現できる。そこでこれをジッパー辺展開と呼ぶ。これまでに知られているジッパー辺展開ができない多面体は、どれも、もとのグラフがハミルトン路を持たないことによって示されていた。本発表では、ある種のドームがジッパー辺展開できないことを示す。このドームは、指数関数的な個数のハミルトン路を持つにも関わらず、どのように展開しても必ず重なってしまう。これ以外にも角錐台のジッパー辺展開問題を考察する。
16:35-17:00 話題提供(山道志穂子他)、6OSMEについて

発表者募集

締め切りました。